空き家はゴミの不法投棄や落書き、空き巣や放火といった犯罪の被害を受けやすいとされています。また、廃棄物や生ゴミから悪臭や害虫が発生すると、近隣とのトラブルを引き起こしかねません。周辺地域の治安や景観を悪化させることのないよう、定期的なメンテナンスが求められます。

誰も住まなくなった家は、急速に劣化していきます。建物の老朽化にともない、雨漏りやシロアリ被害、カビなどが発生すると、不動産としての資産価値が下落してしまいます。

また、放置され老朽化した空き家があると、その地域全体の資産価値を下げることにもなりかねません。近隣住民から苦情が寄せられるなど、トラブルを引き起こす原因になってしまいます。

「特定空き家」とは、著しく老朽化し、倒壊や衛生上のリスクが高い空家のことです。空き家対策特別措置法に基づき、特定空き家に指定された物件の所有者に対して、自治体は空き家の修繕や撤去を命じることができます。

また、特定空き家に指定されると、固定資産税を軽減する「住宅用地特例」が適用されなくなり、税負担が増すリスクもあります。

物件の価値は、築年数が経過するごとに下落していくものです。特に、誰も住まなくなった家は驚くほどのスピードで劣化していくため、空き家を放置する期間が長くなるほど資産価値が下がっていってしまいます。

早期の売却を進めれば、資産価値が下がる前に空き家を現金化することが可能です。

使い道のない不動産でも、保有する以上は管理・維持コストがかかります。定期的な清掃や草むしり、外壁の補修など……物件の状態を維持していくためには、金銭的にも人的にも多くのコストが必要です。また、保有する不動産には固定資産税や都市計画税が課せられるため、空き家や空き地にかかるランニングコストは決して軽くありません。

空き家や空き地を売却すれば、こうした管理・維持コストがかからなくなり、経済的・時間的・体力的な負担を軽減することにつながります。

最も手軽なのは、空き家をそのまま売却することです。残置物の撤去や清掃などは必要ですが、持ち出し費用を最小限に抑えられます。ただし、空き家は築年数が経過しており、建物が劣化していることも多いので、すぐに買い手が見つかるとは限りません。駅から遠い、近所に商業施設がないなど、立地条件によっては購入希望者が現れないケースもあります。

空き家は解体して、更地にするほうが買い手がつきやすいといわれています。古い建物付きの土地よりも、更地のほうが自由度が高く、購入希望者が集まりやすいのです。

ただし、建物を解体するためには、木造住宅の場合1坪あたり3〜5万円程度の費用がかかります。また、建物がなくなると住宅用地の特例を受けられなくなり、固定資産税や都市計画税の金額が増えてしまいます。

空き家を解体して売却する場合は、これらの費用を事前に計算しておきましょう。

「思い入れのある家を手放したくない」「せっかくの持ち家を有効活用したい」という方は、空き家を賃貸に出すのもひとつの選択肢です。うまく軌道にのれば毎月の家賃収入が得られ、不労所得で生活することも夢ではありません。

しかし、賃貸経営にはさまざまなリスクもつきまといます。例えば、立地によっては入居者がなかなか集まらない場合もあり、安定的な収入が得られるとは限りません。また、家賃滞納や住民同士の諍いなどのトラブルに対応したり、修繕・リフォームのための出費がかさむ可能性もあります。

空き家を売却すべきか、賃貸として活用すべきか、お悩みの方は当社までお気軽にご相談ください。お客様のご要望や空き家の状態をじっくりと伺ったうえで、一人ひとりに最適な選択肢をご提示します。